初対面の相手に「職業は探偵」と言うと「面白そう」「やってみたい」というポジティブなイメージか「人間不信になりそう」「危険そう」などネガティブなイメージのどちらかの反応を受けます。

共通して言えるのは【探偵】というのは特殊で珍しい職業なので興味を持たれるのは間違いないということです。

このページでは実際に探偵として15年以上働いてきた私が実際のところ探偵の仕事はどうなのか?面白い?きつい?ということを書いていきます。

探偵の仕事は面白い?

面白いかどうかですが、私は長年やってきたので今でこそ調査を面白いという感情ではやっていませんが、普通の会社員では物足りないと考えていた私には探偵という職業は合っていましたし【人の依頼を受けてトラブルを解決する】という仕事そのものには今も面白さとやりがいを感じています。

ただし、探偵の仕事内容は良くも悪くも特殊なので人によって合う合わないはあります。

特に毎日あまり頭を使わずに済むように同じ業務内容をしていきたいという方には合わないと思います。

ルーティンワークではない

探偵の仕事は毎日同じことの繰り返しではなく、ご依頼内容に合わせた調査方法を毎回考えた上で業務を進めていきます。

また、探偵の業務内容は調査だけではなく、【集客力を強化する為の業務】もあり、自社で集客を行う探偵社ではどちらの業務も重要になってきます。

探偵の仕事内容に関してはこちらのページをご参照ください。

仕事だとバレずに仕事をする

探偵の仕事が特殊だといえる理由として、仕事をしている事をバレないように仕事をする点があります。

張り込みや尾行などの調査を行っている事をバレないように証拠を収集するのが探偵が行うプロの調査ですが、技術が上がれば上がるほど仕事している事が周囲に分かりづらくなる仕事は【探偵】【警察の公安】ぐらいではないでしょうか。

そういった意味では仕事らしくない仕事ですので、人によってはデスクワークよりも面白いと感じるはずです。

裏側を見ることができる

探偵の仕事は普段見えない部分を明らかにすることなので、普段生活している時には目にすることのない社会の仕組みや人の裏側を見ることになります。

探偵という職業を通してしか見えない視点で世の中を見ることはそうそうできる経験ではないので、そういった目線でものを見ながら長年探偵を続けることで知識的にも精神的にも成長できます。

探偵の仕事はきつい?

よく言われるのが「探偵の仕事は大変そう」「きつそう」という意見です。

結論から言うと案件内容や現場によるのですが、確かにきつくて大変な調査現場はあります。

長時間の張り込み

案件によっては早朝から何時間も1ヶ所で張り込みを続けることもあり、張り込み中は出入り口など1点を監視し続けて出入りする人物がいれば顔を見て調査対象者かどうかを判断しなくてはいけないので集中力も必要ですし体力的にきつい時もあります。

真夏と真冬は大変

季節でいうとやはり夏場や冬場に外での張り込みやエンジンを切った車での張り込みは暑さ寒さとの戦いです。

個人的には冬は着込めばなんとかなるのですが、夏の暑さは凌ぎ方に限界がありますし、熱中症などの危険もあるので夏の方がきついです。

探偵の仕事は危険?

テレビや小説などの探偵はスパイさながらの活動で危険なアクションシーンなどもありますが、そういったイメージからなのか「探偵は危険な仕事なのでは」と思われてる方もいらっしゃいます。

結論からするとスパイ映画のような危険はありませんが、調査がバレるようなことがあると気性の荒い調査対象者であれば絡まれる可能性がないとは言えません。

自分が悪いことをしているから調査されていたとしても、他人に尾行されたり写真を撮られて気持ちの良い人間はいないのでそういったリスクはあります。

危険な目にあったことは

ちなみに私は15年以上探偵をやっていますが、身の危険を感じるような目にあったことはありません。

新人の頃、1度だけ調査対象者に尾行を勘づかれて詰め寄られたことはありましたが向こうも確信をもっている訳ではないのでこちらが認めない限りはどうしようもなく、相手が警察を呼んでその場は収まりました。

近隣住人に張り込み時に怪しまれて警察に通報されたり、巡回中の警察に職務質問されることは割とあります。

スリルを感じることはある

危険な目にあったことはありませんが、やはりバレてはいけないという中で尾行や撮影をすることには緊張感やスリルは感じます。

しかし、その緊張感は依頼人に対する責任感の現れでもありますので、緊張感と慎重さを持った上で調査を行うことはプロの探偵として必要なのだと思っています。

探偵の仕事は稼げる?

その様な探偵の仕事は稼げるのでしょうか?

これはピンキリです。

探偵としての働き方には【探偵社の社員】【下請け業者としての探偵】【独立探偵事務所】のタイプがあるのですが、独立して経営が上手くいけば一般的な会社員の何倍も稼げますし、社員としてであれば一般的な会社員よりも低いこともあります。

独立探偵の年収

探偵として独立した時の年収についてはこちらのページをご参照ください。

社員探偵の年収

探偵社の社員として働いた時の年収はこちらのページをご参照ください。

探偵の仕事はお勧めできる?

探偵という仕事を人にオススメできるかどうかですが、適正のあるなしは仕方ないとしても私自身が今も探偵をやっていることからも分かる通りオススメできます

人に頼られる

探偵はトラブルを解決する仕事なので、長くやっていればトラブルを解決・回避する為の知識や技術を身に付けることができます。

仕事として依頼人から頼られるのはもちろんですが、プライベートでも周りの人から頼られるような人になっていけます。

幅広い知識が身に付く

探偵は色々な悩みや相談に触れていく仕事なので法律的な知識はもちろんのこと、世の中のちょっとした裏技的な知識や雑学など幅広い知識も身に付けることができます。

人や社会を俯瞰で見れる

相談される側に回るということは物事を客観的・俯瞰的に見る感覚が身に付くということです。

人のトラブルや失敗を客観的な視点から見ることでトラブルに対して冷静に対処できるようになったり論理的な思考力が磨かれます。

独立しやすい

探偵業は資格が必要なく(警察署への届け出は必要)、独立するのに初期費用や固定費が圧倒的に少なく済むという点から数ある職業の中でもトップクラスに独立しやすい業種です。

社員としての探偵も悪くないのですが、せっかく独立しやすい業種で働くのであれば将来的にでも独立を目指した方がやりがいはあると思います。