現在、探偵業を開業している業者にはフランチャイズ加盟店を募集しているところも多く、全国各地で募集がかけられています。

しかし、ネットでは「フランチャイズシステムはフランチャイズの本部が儲かる為だけの仕組み」という声も見られます。

もちろんこれは間違いで、世の中にはフランチャイズ業態というのは溢れていて、代表的なところではコンビニや飲食店はフランチャイズが多く存在していますし、探偵業でもフランチャイズ加盟経営で収益をあげている方達は多くいます

本来なら探偵フランチャイズに加盟する方が成功率が上がるのは当たり前

もちろんフランチャイズ開業した全員の方が成功している訳ではないのですが、フランチャイズ本部が年数と資金をかけて構築された稼ぐ為のシステムやノウハウを教えてもらってそれを実践するのですから、自分1人で独学しただけで開業するよりもはるかに成功率が上がるのは当たり前です。

本来なら時間もお金もかけて積み重ねるノウハウが加盟金を払うことで一発で手に入るのがフランチャイズの利点なんです。

いうなれば巨大で複雑な迷路の出口へのルートを予め教えてもらうことができるようなものです、

ではなぜ探偵フランチャイズ開業で失敗してしまうのか?

探偵のフランチャイズ加盟で失敗する場合には以下のようなケースが考えられます。

  • 【1】出店地域や場所の相性が悪い
  • 【2】フランチャイズ本部側のノウハウが未熟
  • 【3】同フランチャイズグループで競合してしまう
  • 【4】フランチャイズ本部のノウハウを実践しない

【1】出店地域や場所の相性が悪い

ビジネスの勝率としては上がるのは間違いありませんが、同じ商品・サービスを同じように提供・営業していても地域や場所によって上手くいくかいかないかが変わってしまうことはビジネスではよくあります。

飲食店のフランチャイズに加盟して出店した場所の向かいがその地域で大人気の飲食店だと当然集客率が落ちます

探偵の場合は事務所所在地はあまり集客に影響しませんが、総人口を含めた地域性や競合他社の数によって全く同じ集客方法を行っていても集客力に差が出ることはあります。

【2】探偵フランチャイズ本部側のノウハウが未熟

フランチャイズ本部には本部の事業構築が上手くいっていないのにフランチャイズ展開をしているところや、本部は上手くいっていても再現性の薄いままフランチャイズ展開しているところもあるのでその様なフランチャイズに加盟した場合は本部提供のノウハウだけでは上手くいきません。

本部のノウハウを実践しても集客が上手くいかない場合は自分で「なぜ集客ができていないのか?」という部分を分析し対策を考えて試行錯誤していくしかありません。

本部のノウハウがそのままでは通用しなかったとしてもそれを基にアレンジを加えることで上手くいくケースもあるので簡単に諦めないようにしてください。

【3】同じ探偵フランチャイズグループで競合してしまう

同じ集客ノウハウをもつ同探偵グループ同士がエリアで競合してしまう場合は集客が被ってしまうので当然売り上げも落ちます。

本来はエリアで競合しないように調整するのが本部の役割なのですが加盟金目当ての本部だととにかく加盟店を増やそうとするので地域被りが起こりこういった失敗パターンになってしまいます。

フランチャイズ契約を結ぶ際にはしっかりとその辺りのことを意識して、「自分が出店する地域に先発組がいない」か、「自分が出店した地域に後続組が入ってくることはないか」ということを確認するようにしてください。

【4】探偵フランチャイズ本部のノウハウを実践しない

加盟店側のオーナーや運営責任者が起業を甘く見すぎていて、本部から提供されたノウハウも含め売り上げを伸ばす為の施策を実施しなければ当然ビジネスとして成功することは難しいです。

探偵フランチャイズグループのノウハウがあったとしても、その地域には「より良いサービスや商品を提供する為に時間や労力を惜しみなく注いでいる競合他社」が存在している可能性もあり、探偵業の場合はそういった他社と常に新規客を取り合っていくことになるということを認識しなくてはいけません。

なぜ探偵フランチャイズに悪いイメージをもつ人がいるのか?

なぜ「フランチャイズは本部だけが儲かる」という声があがるのかというと、

  • 「ネットの情報を鵜呑みにして勝手なイメージで言っているだけの方」
  • 「実際にフランチャイズ募集に加盟して経営に失敗してしまった方」

この2パターンがあると思っています。

前者に関しては特に言うこともありませんが、後者に関しては更に2パターンに分けられます

ここが今回のポイントにもなるのですが

1つは元々経営に向いておらず「フランチャイズに加盟して開業すれば自動的に儲かる」と思ってフランチャイズ募集に加盟した方達です。

いわゆる先ほどの失敗するパターンの【4】に該当するものなのですが、フランチャイズはノウハウを貰えますが加盟店さんの起業経営である事に変わりはなく、フランチャイズ加盟店といえども1経営者になるということをしっかりと理解していないままフランチャイズ開業してしまう方も少なくありません。

地域ごとに同業者があり、その競合他社は日々売り上げを上げる為に時間や労力・資金をかけている訳ですから、何もしなければビジネスが上手くいかないのは当たり前です。

特に探偵業は飲食店のように店舗を構えてその看板を見た人が立ち寄る事はほとんどないので、ネット集客をメインにして集客力を上げる為にはどこまで地道な労力に時間を使って真剣に取り組めるかというのは重要なポイントです。

もちろん地域差のある事なので、どこで開業するのかという事で競合の数も変わってくるのでどれだけ努力してもすぐには結果に繋げることが難しい地域や、逆に大きな努力がなくても収益を上げられる地域がある為、開業する時は開業する地域のリサーチをして選定すると成功率があがります。

何にしろ元々経営向きのタイプではない方が起業した場合、自分一人で開業したとしても上手くはいかないでしょうし、探偵フランチャイズに加盟開業してノウハウやサポートがあったとしても上手くいかない可能性は高いのです。

そして上手くいかない人ほど他責思考のタイプが多いのでその上手くいかなかった理由を本部側のせいにしているパターンが考えられます。

もう1つは「フランチャイズ本部による十分なサポートが得られなかった場合」です。

フランチャイズ開業のメリットは本部のノウハウや開業後のサポートにあるので、それが不十分であれば文句を言いたくなるのは当たり前です。

そしてこの加盟時の加盟金目当てで加盟させて開業サポートが不十分なフランチャイズ本部が多い為、「フランチャイズは本部だけが儲かるものという認識ができてしまうのです。

実際、加盟金で儲けることしか考えていないフランチャイズ本部は「簡単に儲かる」という甘い言葉で加盟店を大量に募集し、加盟後に上手くいかなかったとしても知らんぷりだったという体験談をよく耳にします。

悪質な探偵フランチャイズの見分け方

そしてその「加盟金目当てなだけの探偵フランチャイズ」なのか「加盟店を稼がせようとする探偵フランチャイズ」なのかを見極める指標の1つがロイヤリティの料金設定です。

ロイヤリティの設定については業態やフランチャイズ本部の考え方もあるので一概には言えない部分もあるのですが、1つの考え方として別記事にまとめてあります。

加盟金目当てなだけのフランチャイズをロイヤリティ基準で考える